私的負け犬論争。 | モダンガールのやさぐれ道

私的負け犬論争。

 間違いなく、今年の流行語大賞にノミネートされるであろう「負け犬」という言葉。

ワイドショーでもよく話題になっていた。

 この言葉は、エッセイスト酒井順子さんの著書『負け犬の遠吠え』で、


「どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです。」
と述べられていることからきている。

 Amazonのレビューではこの本散々にけなされていました。
あたしは、この本は読んでいない。
 AERA
という雑誌に著者である酒井順子さんの特集があった。

「本家負け犬の胸の内」と題されたこの特集には、酒井さん自身、今までの人生なんの悩みもなく、(金持ちで小学校から私立の女子高→高校時代からエッセイの仕事をしだす→大学は共学で体育会に所属→博報堂入社→3年で退職し本格的にエッセイで食うように。)いわば、全く負け犬経験をしてこなかった人である。

自称美人で、男に困った経験はなし。


普通にこの経歴見てたら、むかつくよね・・・

なんの苦労もしたことない人間に、負け犬なんて言われたかないわよ!結婚したら、同居や子供の世話だって大変だし、パートとかでるなんてまっぴらだわ、夫はよそで若い子と浮気なんかしたりして。それなら、自由な独身のほうがよっぽど幸せよ、大体、結婚が勝ちなんて誰が決めたのよ!」(40代女性、未婚)とか聞こえてきそうだ。

 酒井さん自身、30代過ぎで未婚。そう言う自分を否定したくなくてこんな本出版して印税自分は稼いじゃって!と言ったような批判もあるらしい。


 人生を「勝ち」「負け」で表現するのもどうかと思うが・・・

 酒井さん自身、きっとこの本で批判の対象になることはわかっていたと思う、それをやってのける気強さを持ち合わせた女の人なんだろうなと思った。女には嫌われそうだけど。

 書いてて気づいたんだけどさ、こういうのってやっぱちょっとひがみとか、悪口とかに傾いていっちゃう。

 「負け犬」っていう言葉は女のエッセイストじゃないと出てこない言葉だっただろう。

そんな気がする。
 
「負け犬」という言葉に便乗し、GAKOの現在の自分の身分である、「女子大学生の負け犬」を考えてみた。





「どんなに美人で、勉強ができても、サークルなし、彼氏なし、就職なし。これは女子大生の負け犬なのです。」
 


うわ~妙にリアル。

サークルなし→クラスなどでそこそこ仲のいい友人はいるが、テスト前などに頼ったり頼られたりの関係。大学卒業しても続くような友人の数は指5本で十分足りる。



彼氏なし→バイト先も出会いなし、大学生だから合コンなどにも顔を出すが、メルアドの交換すらなく、それっきり。バイト先ではクリスマス、年末年始などのイベント時にフルにバイトに入るキャラになってしまっている。平気な顔しているが、実は寂しい。



就職なし→大学でこれといって一生懸命になったこともなく、バイトをしていたくらい。自分のアピール点がないことに気づき、検定などを受けてみるものの、それは全く内定に直結しない。人脈もなく、卒業間際まで就職活動をし、ギリギリ決まったのが事務の派遣社員。



 

 ついでに対義語の「勝ち犬」という言葉も無理やり作ってみた。

あたしは勝ち犬を某サラ金会社アイ○ルのCMで一躍大人気になったチワワ犬く~ちゃんをモデルにして、「チワワ女」と名づけよう。



「テニスサークル、彼氏持ち、金融系」普段、授業はよくサボっているくせに、テストだけはちゃんとこなし、単位もしっかりGETする。テニスサークルはテニスより、男友達、彼氏、テスト前に頼る友人などの人脈づくり。当然彼氏もいる。(別れてもすぐできる。)八方美人で愛想がよく、ゴールデンウイーク明けに金融に内定決定。卒業単位はとり終えているので、後はバイトしたり、海外旅行にいったりして最後の学生生活を満喫する。愛読書はCanCam、JJ、好きなブランドはDior、QUEENS COURT。



 

 さらにリアルだな・・・



ちなみに、あたしはチワワ女が勝ち犬と思ってない。

なんだかんだで、こういう人はなんとなく「勝ち」っぽく思われそう、いや、そういう人自身、そう思ってそうっていうだけです。


勝ち負けなんて気にせず、一日一日精一杯生きたら、辛い事も悲しいこともいろいろあるけど、楽しいこともあるはず。