モダンガールのやさぐれ道 -40ページ目
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ブスは誰のせい??

『20歳を過ぎたら、ブスはあなたのせい』


なんて恐ろしいタイトルなんだろう・・・
本屋にはさまざまな自己啓発の本が売っている。それらのタイトルはレジに持っていったら

「へぇ~この人こんな事に悩んでるんだぁ・・・」

と店員に察せられそうなものばかりだ。

「失恋なんて辛くない!」「恋人ができない人へ」「別れは出会いのはじまり」「心が疲れているあたなへ」(これらすべてはGAKOによるフィクションのタイトルです)
こんな感じで今自分がどういう内容の本を読もうとしているのか、どんなことを思って本を買おうとしているのかが火をみるよりも明らかなのだ。だから、女の人にとったら、男の人がエロ本とかAVビデオを買ったりする時のよう??に、あからさまなタイトルの自己啓発本はちょっぴり恥ずかしい。

 本の帯にはこんなことが書かれていた。
「1000人女性がいれば、歴然とした美人も、どうにもならないブスもたったの1%。あとの98%は美人になれる!」
 
 おぉ、自分の容姿に自身のない女の子にちょっと希望を持たせるような言葉だ。
(どうにもならない1%ブスは一体どうやって生きていけば?19歳までのブスは誰のせいや??という疑問は置いといて・・・)

目次部分をみると、美人未満の女性を18種のブスに分類している。自分は一体どれに当てはまるのかな?と考えてみる。
【マイルールブスさん】【そこそこ止まりブスさん】【あきらめモードブスさん】などが自分にとっては気になる項目・・・

この本は結局
自分が変われば美人になれる!!=あなた、ほんまはブスじゃないのよ!!
といいたいわけですね。
心がけ一つで美人になれる。
「20歳を過ぎたら、ブスはあなたのせい」

なんか、ギクリとしますね。
これからは
「お母さん、なんでもっと男前の男と結婚して、あたしを美人に産んでくれなかったん?」
「なに言うてんの、お父さんと結婚しなかったら、あんたは産まれてないんや、我慢しぃ。結構可愛い顔してるやないの、とお母さんは思うで、あたしの若いころそっくりや。」
「それが、あたしの悩みのタネやねん!!」 
 なんて会話は20歳を過ぎたら通用しないみたいですね。

 
 あなたのブスは誰のせい??


雑誌の戦略。

 GAKOは本屋さんが大好き。だから、ちょっと時間があれば立ち寄る。

 最近気になるのが雑誌の表紙だ。雑誌は消耗品だ。それも恐ろしく早く消化されては捨てられる。だから読者が今必要としている情報を、即座に提供しなければ、ならない。今流行っていることを取り上げるのはもとより、流行りそうなものを取り上げなければいけない。言わば、流行の創造者でもある。
 
 それぞれの雑誌はターゲットにしている読者がいる。『めばえ』にはじまり、『おとなの週末』に至るまで、まさに全世代制覇といった感じだ。雑誌は販売数が伸びないとすぐに廃刊になってしまう厳しい世界だ。それにファッション、食べ物、音楽、情報などのそれぞれのカテゴリーの中でも多くの雑誌が競いあっている。少しでも多くの読者を獲得するため、雑誌は表紙で人をひきつけなければならない。

 芸能週刊誌の電車の吊り広告ってついつい見てしまいますね。あれって編集者の技だなぁって思う。


あの人気俳優と女優結婚!!か?


とかね。そんなこと言ったら訴えられるんじゃないの?っていうくらい。(現に訴えられている雑誌もあるが・・・)

 最近GAKOの目を惹いた雑誌はこの2冊。
『通販生活』と『NIKITA』。

 『通販生活』は「ヨン様ブーム」を上手く利用している。しかも、韓国とは無関係の、通販雑誌。一瞬ヨン様が表紙なのかと思ったら、ヨン様に扮したダンナ様達。このオトボケ感がなんとも言えない。雑誌コーナーにいたら、思わず「え?なにこれ??」って見てしまう。しかもこのコピーがよい。


「妻よ,そんなにヨン様がいいのか。」


ほんとにダンナ様達のボヤキが聞こえてきそう。

 『NIKITA』は30代女性をターゲットにしたファッション誌。これはコピーにやられたり。



「コムスメに勝つ!」



リアルですよね。コムスメのような若さではなく、大人の女はテクニックで男をモノにするらしいです。この雑誌では30代女性のことを「艶女(アデージョ)」と呼ぶ。(「負け犬」ではない決して。)30代女性のパワーを見せ付けられました。20代を表紙で「コムスメ!」と言い放つその迫力・・・

 
 雑誌で女を惹きつけてやまないと言えば、『anan』ですよね。超人気女優、ミュージシャンを表紙に起用するわ、いろんな女は脱がすわ、「男の選び方」だの「モテ女研究」だのもう、ほんとすごいです。週間誌だけあって、現に違うこうでも前の号と結局いってることは同じだったり、「これはないやろ!」とツッコミたくなる発言ばかりが書かれていたりするが、でも結局買ってしまうのはこの表紙のせいだ。何千人のモテない女が騙された事か・・・(体験談。)
 ついつい占いとかやってしまうね。「この一年の恋愛を勝ち取る!」なんて言われた日にや、ついつい読んでしまう。ついついね・・・


 これからもどんな雑誌がどんな小技をかけてくるのか楽しみだ。

 かかってこい!!

私的負け犬論争。

 間違いなく、今年の流行語大賞にノミネートされるであろう「負け犬」という言葉。

ワイドショーでもよく話題になっていた。

 この言葉は、エッセイスト酒井順子さんの著書『負け犬の遠吠え』で、


「どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです。」
と述べられていることからきている。

 Amazonのレビューではこの本散々にけなされていました。
あたしは、この本は読んでいない。
 AERA
という雑誌に著者である酒井順子さんの特集があった。

「本家負け犬の胸の内」と題されたこの特集には、酒井さん自身、今までの人生なんの悩みもなく、(金持ちで小学校から私立の女子高→高校時代からエッセイの仕事をしだす→大学は共学で体育会に所属→博報堂入社→3年で退職し本格的にエッセイで食うように。)いわば、全く負け犬経験をしてこなかった人である。

自称美人で、男に困った経験はなし。


普通にこの経歴見てたら、むかつくよね・・・

なんの苦労もしたことない人間に、負け犬なんて言われたかないわよ!結婚したら、同居や子供の世話だって大変だし、パートとかでるなんてまっぴらだわ、夫はよそで若い子と浮気なんかしたりして。それなら、自由な独身のほうがよっぽど幸せよ、大体、結婚が勝ちなんて誰が決めたのよ!」(40代女性、未婚)とか聞こえてきそうだ。

 酒井さん自身、30代過ぎで未婚。そう言う自分を否定したくなくてこんな本出版して印税自分は稼いじゃって!と言ったような批判もあるらしい。


 人生を「勝ち」「負け」で表現するのもどうかと思うが・・・

 酒井さん自身、きっとこの本で批判の対象になることはわかっていたと思う、それをやってのける気強さを持ち合わせた女の人なんだろうなと思った。女には嫌われそうだけど。

 書いてて気づいたんだけどさ、こういうのってやっぱちょっとひがみとか、悪口とかに傾いていっちゃう。

 「負け犬」っていう言葉は女のエッセイストじゃないと出てこない言葉だっただろう。

そんな気がする。
 
「負け犬」という言葉に便乗し、GAKOの現在の自分の身分である、「女子大学生の負け犬」を考えてみた。





「どんなに美人で、勉強ができても、サークルなし、彼氏なし、就職なし。これは女子大生の負け犬なのです。」
 


うわ~妙にリアル。

サークルなし→クラスなどでそこそこ仲のいい友人はいるが、テスト前などに頼ったり頼られたりの関係。大学卒業しても続くような友人の数は指5本で十分足りる。



彼氏なし→バイト先も出会いなし、大学生だから合コンなどにも顔を出すが、メルアドの交換すらなく、それっきり。バイト先ではクリスマス、年末年始などのイベント時にフルにバイトに入るキャラになってしまっている。平気な顔しているが、実は寂しい。



就職なし→大学でこれといって一生懸命になったこともなく、バイトをしていたくらい。自分のアピール点がないことに気づき、検定などを受けてみるものの、それは全く内定に直結しない。人脈もなく、卒業間際まで就職活動をし、ギリギリ決まったのが事務の派遣社員。



 

 ついでに対義語の「勝ち犬」という言葉も無理やり作ってみた。

あたしは勝ち犬を某サラ金会社アイ○ルのCMで一躍大人気になったチワワ犬く~ちゃんをモデルにして、「チワワ女」と名づけよう。



「テニスサークル、彼氏持ち、金融系」普段、授業はよくサボっているくせに、テストだけはちゃんとこなし、単位もしっかりGETする。テニスサークルはテニスより、男友達、彼氏、テスト前に頼る友人などの人脈づくり。当然彼氏もいる。(別れてもすぐできる。)八方美人で愛想がよく、ゴールデンウイーク明けに金融に内定決定。卒業単位はとり終えているので、後はバイトしたり、海外旅行にいったりして最後の学生生活を満喫する。愛読書はCanCam、JJ、好きなブランドはDior、QUEENS COURT。



 

 さらにリアルだな・・・



ちなみに、あたしはチワワ女が勝ち犬と思ってない。

なんだかんだで、こういう人はなんとなく「勝ち」っぽく思われそう、いや、そういう人自身、そう思ってそうっていうだけです。


勝ち負けなんて気にせず、一日一日精一杯生きたら、辛い事も悲しいこともいろいろあるけど、楽しいこともあるはず。
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